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【寒い冬や雨の日に】犬の運動不足解消のためにできることと注意点
2025/11/19
治療方針、その他

寒い冬や雨の日、散歩や外出ができないこともあるでしょう。犬の運動不足は、身体的トラブルやメンタルの不調、免疫力低下による病気など、心身にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。


そのため、家の中でも運動を行い、運動不足にならないように心がけることが大切です。今回は、犬種や年齢による運動の強度、時間の目安とあわせて、家の中でもできる犬の運動不足解消方法を紹介します。


また、運動不足による体の不調を防ぐために、犬の運動不足のサインも把握しておきましょう。その子に合った方法で行えば、寒い冬も運動不足にならずに乗り越えられるはずです。


犬の運動不足が続くとどうなる?健康でいるための基礎知識


犬が運動不足になると、ありあまっているパワーを発散できず、ストレスが溜まりやすくなってしまいます。また、肥満や免疫力の低下につながる恐れもあるため、適度な運動が大切です。


愛犬の健康を守るためにも、運動不足のサインや運動の必要性などを理解しておきましょう。


犬の運動不足のサイン


犬の運動不足のサインとして、以下のような行動や変化がよく見られます。


・家の中を走り回る

・家での遊びの要求が増える

・無駄吠えが増える

・体重の増加


上記のような行動や身体的変化が見られたら、運動不足を疑い、適度な運動を心がけましょう。


運動不足が招く心身への影響


犬の運動不足は、心身にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。


・肥満や筋力低下、関節の負担増加などの身体的トラブル

・ストレスや欲求不満による問題行動やメンタルの不調

・血流や代謝が落ちて免疫力が下がり、病気への抵抗力が低下する


運動不足によってストレスが溜まると、体をしきりに舐めたり自傷行為をしたりなど、身体的な問題が生じることも少なくありません。また、免疫力低下や肥満によって病気が発症するリスクもあります。


東洋医学からみる運動の必要性


東洋医学では、体の中を巡る「気(エネルギー)と「血(栄養)」の流れが滞ると体は冷えやすく、免疫力も下がると考えられています。そのため、運動不足が続くとストレスが溜まったり太ったりするだけでなく、冷えや免疫力の低下にもつながるのです。


体全体の機能を整えて免疫力低下を防ぐためにも、運動不足にならないように、適度な運動を心がける必要があります。


犬に合った「気血の巡らせ方」|運動不足解消のポイント


犬に運動不足のサインが見られたら、散歩や運動で”気”の巡りを整えてあげましょう。ただし、年齢や犬種によって体力や運動方法、運動量などが異なるため、その子に合った方法を知ることが大切です。


小型犬〜大型犬、シニア犬まで、それぞれに合った運動不足解消のポイントを解説します。


小型犬:こもりがちな“気”を外へ巡らせる


小型犬はエネルギーが内側にこもりやすいため、ストレスや興奮がたまりやすいのが特徴です。こもりがちな”気”を外へ巡らせるには、1日20〜30分程度の散歩が必要といわれています。


「天気が悪くて散歩に行けない」という日は、室内遊びをしっかりと行いましょう。走ったり追いかけたりなど、気を外に発散させる動きを意識すると、運動不足解消と気分転換につながります。


中型犬〜大型犬:滞りやすい“巡り”をしっかり動かす


体が大きい中型犬〜大型犬は、「気血の流れ」が滞りやすいのが特徴です。そのため、運動不足が続くと、冷え・こわばり・代謝低下につながりやすくなります。


“巡り”をしっかりと動かすためにも、中型犬は30〜40分、大型犬は40〜50分の散歩を心がけましょう。特に、芝犬やコーギー、ビーグルなどの中型犬は、体力があり運動欲求も高めです。寒さが強いときは、防寒対策をして散歩にいくことをおすすめします。


「どうしても散歩に行けない」「散歩の時間が短くなった」という日は、室内で力や頭を使った遊びを行いましょう。


シニア犬:穏やかな動きで“巡り”を維持する


シニア犬は、「気血の流れ」は自然と緩やかになり、冷えや滞りが起こりやすくなる時期です。また、体力が落ちてくる時期ではありますが、散歩や運動量を過度に減らすと体力・筋力がさらに低下する恐れがあります。


散歩のペースをゆっくりにする、運動の時間をこまめにとるなどの工夫をして、運動不足を防ぎましょう


家の中でできる犬の運動不足解消方法!安全に行う工夫


犬の運動量は、その子によって異なります。そのため、愛犬の体質を理解し、その日の体調を確認しながら運動方法や量を調整することが大切です。


ここでは、家の中でできる犬の運動不足解消方法と安全に行うための注意点を解説します。


運動したいタイミングを大切に


犬種や年齢による必要な運動量は、あくまでも目安です。その子の体調や体質によって適切な運動量は異なるため、飼い主がしっかりと見てあげる必要があります。


「運動中楽しそうにしているか」「ストレスが溜まっていないか」など、犬の様子をよく見てあげましょう。また、犬にとって運動は大事ですが、無理をさせずにその子のその日の様子を観察しながら運動量を調整するのも飼い主の大切な役割です。


特に、「犬が自分から体を動かしたいとき=”気が動こうとしているとき”」です。犬が動きたそうにしていたら、そのタイミングで運動を行うようにしましょう。


室内でできる運動遊び


雨や雪など、どうしても散歩に行けないときは、室内で運動不足を解消しましょう。室内でできるおすすめの方法は、以下の5つです。


・引っ張り合い

…ロープや犬専用のおもちゃなどで飼い主と引っ張り合いをする。「離せ」の合図で犬がロープを離すようにすると、トレーニングにもなる。


・ボール遊び

…ボールを投げて犬に持ってきてもらう、またはキャッチしてもらう。


・障害物走

…専用のものがなければ、段ボールやクッションなどで代用可能。簡単な障害物を作って、くぐらせたりジャンプさせたりする。


・呼び戻し遊び

…「おいで」の合図で飼い主のところまで走らせる。呼び戻しのトレーニングとしても効果的。


・宝探し

…おやつまたはおもちゃを部屋の何箇所かに隠し、「探せ」の合図で犬に探してもらう。頭も使うため、効率的に運動できる。


どの方法も、難しすぎるとやる気がなくなってしまう可能性があるため、徐々に難易度をあげていくのがおすすめです。


参考:アニラボ「ペットとおうちで遊ぼう!オススメの遊び方と注意点」


安全に運動をする方法


家で運動する際は、安全面への配慮も必要です。特に、以下の点に注意しましょう。


・ラグやフロアマットを敷くなどして滑り止め対策をする

・怪我を防ぐために十分なスペースを確保する

・絨毯の場合、爪が引っかからない確認する

誤飲の危険がないおもちゃで遊ぶ


飼い主と一緒に遊んでいると、過度に興奮してしまうことがあります。思わぬ怪我につながる恐れもあるため、休憩を挟みながら遊ぶようにしましょう


犬の運動不足解消についてよくある質問

Q1. 雨の日や寒い日に散歩へ行けない時、どれくらい室内遊びをすれば運動不足解消になりますか?

犬の年齢や体力によって異なりますが、10〜15分程度の遊びを2〜3回に分けて行うと、十分な運動量になります。引っ張り合いや宝探しなど、体と頭の両方を使う遊びを取り入れると、満足してくれるでしょう。

Q2. 室内だけの日が続いても大丈夫ですか?やはり外での散歩は必要ですか?

室内での運動でもある程度は補えますが、外の匂いや刺激に触れることは気分転換やメンタル面のサポートになります。可能であれば、短時間でも外気に触れられる散歩を取り入れることをおすすめします。

Q3. シニア犬の場合、どの程度運動させて良いのか不安です。疲れすぎない目安はありますか?

シニア犬は「息が弾みすぎない」「散歩後にぐったりしない」ことが目安になります。長時間より、短めの運動をこまめに分けて行うほうが負担が少なく、“巡り”や筋力の維持にもつながります。

まとめ|犬の気を巡らせる運動不足解消で心身ともに健康な生活を送ろう


無駄吠えや遊びの要求が増えた、ご飯の量を変えていないのに体重が増加したなどの変化が見られたら、運動不足のサインかもしれません。犬の運動不足が続くと、問題行動やメンタル不調、免疫力の低下など、心身にさまざまな影響を及ぼす恐れがあります。


散歩に行くのが効果的ですが、寒い冬や雨の日は外出が難しいこともあるでしょう。そんなときは、家の中でもできる「引っ張り合い」「ボール遊び」「障害物走」などがおすすめです。


犬種や年齢による必要な運動量の目安はありますが、飼い主が愛犬の体質や体調を見ながら調整することが何よりも大切です。犬が「楽しそうにしているか」「ストレスは溜まっていないか」など、その子の様子を観察しながら、運動不足を解消しましょう。


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