胃腸の病気
- IBD、蛋白漏出性胃腸症、慢性嘔吐などの治療
- 消化器疾患は、検査数値や画像診断で得られる結果は、あくまで問題の結果生じる一つの側面でしかありません。 当院では漢方薬治療に限らず、ただ症状を抑えるのではなく、診療や嘔吐や下痢のタイミング、色、匂いなどを手がかりに、問題の場所や機能がどこにあるのか把握することを最も大切にしています。免疫抑制や制吐剤 / 止瀉剤によって、体の問題を放置したまま症状を押さえ込むことは、胃腸粘膜を傷つけ炎症の原因となり、その炎症が IBD やリンパ管拡張症といったさらに重篤な病態に発展してしまうからです。
ただ炎症を抑えるのではなく、炎症の元となる原因を改善することを目指します。
他の炎症疾患と同様に IBD などの炎症を抑えることも漢方薬治療の優れた特徴ですが、胃腸機能を整えることも漢方薬の得意な分野です。 -
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IBD(蛋白漏出性腸症)の治療例
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ミニラちゃん 〜蛋白漏出性腸症・IBDの治療
2019/02/15 フェイスブック投稿
蛋白漏出性腸症(IBD)で治療中のミニラちゃん。
漢方薬治療をはじめてステロイドを止めたときに、リバウンドで皮膚炎がでてしまいましたが、漢方薬の調整ですぐに落ち着き、それからもステロイドなしで順調に経過しています。漢方薬も少しずつ減薬中です。 -
りずちゃん 〜繰り返す慢性下痢の治療
2019/01/12 インスタグラム投稿
りずちゃんは、毎月必ずと言っていいほど10日ほど続く、ひどい下痢に悩まされていました。抗生剤や下痢止めでもコントロールできないため、漢方薬治療を始められました。
スタンダードプードルは、腰が弱く、日頃から便秘だったり、便が出づらい子が多いように思います。りずちゃんも、普段は便秘気味で、それによって体に悪い熱が溜まって炎症を起こしてしまうようでした。
熱を追い出す治療と神経を調整することで、漢方薬治療してからはこの半年、下痢することはなくなりました。それだけでなくよく走るようにもなり、最近は筋肉もついてきたそうです。
下痢を止めるだけの画一的な治療では、いくらいい薬があったとしても、原因が解決されないので、そのうちステロイドや免疫抑制しか治療法がなくなっていきます。西洋医学的なミクロな視点だけでは解明できない病因も、実はたくさんあるということを頭の片隅に入れてもらえればと思います。