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犬のクッシング症候群での漢方薬治療
2020/08/25
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副腎からステロイドホルモン(コルチゾール)が過剰に分泌されるクッシング症候群は、
多飲多尿や多食、色素沈着などが主な症状ですが、
コルチゾールはストレスホルモンでもあり、環境や精神状態でホルモンの量は変動することで、特に症状がなくても測ると基準値を超えて増加することもよくあり、病気か、そうでないのか鑑別が難しいグレーゾーンが多い病気です。

ホルモンの数値が少し高いだけでホルモンを抑える投薬治療を始める病院も最近は多く見受けられますが、

クッシング症候群の診断に限らず、本来、ホルモン含めた体の生理活動体は、全体が有機的に繋がり、連携しながら絶えず変動するので、一つの数値だけとって、病気か、そうでないか境界を引いて白黒つけるには無理があることが多いです。

また、ステロイドホルモンは薬(プレドニゾロン)でも使われるように、体の炎症を鎮めるためにも分泌されます。
クッシング症状の状態はつまり、体の炎症を鎮めようと副腎が頑張っている状態でもあります。
つまり、特に症状が軽く、ホルモン数値もグレーゾーンにある状態では、正常な生理反応としてホルモン数値が上昇していることも考えられます。
実際、クッシング症候群の子は決まって、炎症体質ですし、体が赤かったり、皮膚炎をもってたりします。

そういう場合は、体の炎症が原因なので、体の炎症を沈めないといけないのですが、
原因の炎症を改善せず、薬でホルモンだけを抑えようとすると、副腎はもっとステロイドホルモンを分泌しようとします。
体としては当然の反応なのですが、
たくさんステロイドホルモンを分泌しなければいけないので、副腎は大きくなったり、炎症を起こして腫れることもあります。そして、最悪癌化の原因にもなります(結果、クッシングの治療中に副腎腫瘍になる子も見ます)。
こうなってくると、もちろん内服治療は止められないですし、どんどん悪化することになり、漢方薬で炎症を沈めても副腎がもとに戻らなくなっていることも多いです。

逆に、症状が軽いうちに、しっかり原因(体の炎症)を改善してあげれば、自ずと症状とホルモンの数値は落ち着いてくることが多いです。
(糖尿病や痒みの治療でも同じようなことがあります)



犬のクッシング症候群での漢方薬治療


ムムちゃんは、3月頃からお水を飲むこととおしっこの量が増え、エコー検査でも副腎が腫れておりクッシング疑いとの診断で、漢方薬治療を始めました。

先日漢方薬を飲んで3週間経ってからの再診では、1日10回以上水をがぶ飲みしていたのが、2〜3回位に追いつき、おしっこの量も落ち着いてきたようです。

ムムちゃんもやはり、皮膚や目が赤かったり、昔から外耳炎をもってたりと、炎症とその体質が見られました。





重度の皮膚炎で治療していたシフォンちゃんもまた、皮膚炎がひどいときは多飲多尿が見られ、クッシング症候群の診断を受けましたが、皮膚炎が落ち着くと、自然と症状は落ち着いています。

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